月別アーカイブ:2021年1月

医療機関・高齢者施設等での定期的なPCR検査実施を!

 昨日12日、党県議団として第10次緊急要望を県知事宛に提出しました。要望内容も踏まえて今朝は-3°の山電飾磨駅前で太田清之11区国政対策委員長、森ゆき子市議らと街頭から県議会報告。以下、報告要旨。
 
 
 
 本日1月13日兵庫県にも緊急事態宣言が発令されました。特措法に基づき時短要請される飲食店等へは協力金が支払われます。しかし、特措法に基づかない施設等への時短要請や、緊急事態宣言に伴い間接的に影響を受ける多くの事業者に給付金は支給されません。これ以上のコロナ廃業・倒産を出さないためにも協力金支給対象範囲の拡大や、再度の持続化給付金支給がどうしても必要です。
 
 11月1日~1月11日までの兵庫県内陽性者数は調査中・感染経路不明者合わせて8,992人となりました。その内クラスターによる感染者数は1,959人、医療機関・高齢者施設でのクラスター感染者数は1,639人となりクラスター感染者数のなんと8割以上が医療機関・高齢者施設で感染しています。医療機関・高齢者施設の入所者が感染すると致死率、重症化率も高くなります。また、医療機関への負担も重くなります。こういう事態をこれ以上拡大させないためにも医療機関・高齢者施設での全入所者・全職員を対象とした定期的なPCR検査を行い無症状感染者の保護・隔離対策がなんとしても必要です。
 
 一方で、PCR検査の積極拡大の主張に対し、「デメリット」を強調する人たちもいます。その根拠として、そもそもPCR検査の感度は高くないという主張です。専門家会議は、「pcr検査の感度は70%程度」として、3割の偽陰性が生じると強調しています。例えば肺や気管支の細胞など、身体の細胞のどこかにウイルスがいれば感染です。しかしその時、唾液や咽頭液にウイルスがいなければ、PCR検査をしても確かに感度は低く、PCR検査で陰性と診断されても感染しているということが実際に起こっています。しかし、感染予防にとって大事なことは、例えばAさんに感染しているウイルスがBさんに感染するかどうかです。Aさんが無症状なら咳は出ません。しかし、会話で飛沫は飛びますし、医療機関や高齢者施設などに入院・入所し一緒に生活すれば何らかの感染リスクが必ず発生します。今、こういった無症状の感染力のある感染者が無意識のうちに感染を急拡大させています。感染力の有無は、唾液や咽頭液にウイルスがいるかいないかが決定的です。つまり、無症状者の唾液にウイルスがいるかどうかの検査感度が問題で、それを考えるとPCR検査は100%に近い高い感度を持っていると言われています。
 
 もはや一刻も猶予はありません。日本のPCR検査の人口比での実施数は、世界で149位であり、この異常な遅れは、どんな言い訳も通用するものではありません。あらゆる検査能力を総動員し、すみやかに医療機関・高齢者施設での全入所者・全職員を対象とした定期的なPCR検査体制を整える事が急務です。

兵庫県緊急事態措置等について

 兵庫県は本日12日の対策本部会議で緊急事態措置等についてとして、兵庫県全域の飲食店等を対象に時短要請し、要請に応じた飲食店等へ2月7日までの1日あたり6万円の支給を実施する。と発表。詳しくは0112記者会見用資料

 12日、兵庫県対策本部会議を前に、党県議団として第10次の緊急要望書を知事宛に提出。自粛と補償は一体に。医療機関・高齢者施設での入所者・職員を対象とした定期的なPCR検査の実施。等を求めました。

 

 

ポストコロナ社会は、人や暮らし、自然環境が大切にされるゆとりある社会への転換を

 新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。近所の小さな神社へ初詣へ。
 
 
 
 
 
 
 新型コロナウイルス感染症拡大が続いています。年末年始、昼夜を問わず感染対策に従事されている医療関係者の皆様に心からの敬意と感謝を申し上げます。
 
 昨年、日本共産党県議団は、病院・介護施設等への社会的PCR検査を政府の大方針にすえること。感染追跡を専門に行うトレーサーを確保すること。「医療崩壊」を絶対起こさせないために、医療機関の減収補てん、宿泊施設の確保。など、国・県へ9次にわたり要望を行ってきました。政治の責任で爆発的感染を何としても防がなければなりません。
 
 同時にポストコロナ社会に向けた議論と模索も始まっています。人類の歴史のなかで、感染症の流行は、人類が定住生活を始めた時以来のものといわれています。ただ、この半世紀くらいは、新しい感染症がつぎつぎと出現しています。厚生労働省によると、この30年間に少なくとも30の感染症が新たに出現しているとのことです。「出現頻度が高すぎる」これが多くの専門家の指摘です。この要因について、専門家が共通して指摘するのは「人間による生態系への無秩序な進出、熱帯雨林の破壊、地球温暖化、それらによる野生生物の生息域の縮小などによって、人間と動物の距離が縮まり、動物がもっていたウイルスが人間に移ってくる、そのことによって新しい感染症が次々と出現している」ということです。新型コロナウイルスの発生源は、いまだに特定されていませんが、同様の流れのなかで出現したと考えられています。ここには、最大の利潤を得るためには生態系の破壊もためらわない資本主義体制そのものの矛盾が深刻な形で現れているのではないでしょうか。
 
 2020年7月にまとめられた『ポストコロナ社会兵庫会議』の提言では、「国民の生存に必須の物資などは、国産比率を高めていくことが求められる」「一極集中型の脆さを明らかにした」「過去30年の経済至上主義の矛盾が顕在化」等々、新自由主義の修正や、格差拡大の見直し求める提言も出されました。
ポストコロナ社会はこれまでの生産性と効率が最優先される社会から、人や暮らし、自然環境が大切にされるゆとりある社会への転換が必要です。
 
 最後になりますが、皆様方のますますのご健勝とご活躍を祈念しまして新年のご挨拶とさせていただきます。
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