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産廃排水からトリハロメタン

昨年5月24日の神戸新聞記事です。以前ブログでもご紹介したものです。産廃排水の影響によって発がん性物質であるトリハロメタンの数値が、環境省の定める管理目標寸前まで上昇しているという内容です。

下図をご覧下さい。明石川上流では、4社の産廃事業者(内1社は経営破たんし神戸市が代執行中)が最終処分場を運営しています。4社合わせて安定型が約400万㎥、管理型が約190万㎥にもなります。斜線部分が最終処分場です。処分場上流のトリハロメタン生成能数値は0.086ですが、処分場直下では0.183、0.266と上流より2倍~3倍の数値となっています。トリハロメタン生成能は自然由来の腐葉土などの有機系物質からも生成されます。しかし、下図を見れば産廃排水の影響によってトリハロメタン生成能が極端に押し上げられていることは明らかです。トリハロメタン生性能数値が高い河川水に浄水過程で次亜塩素ソーダを投入することによって、発がん性物質であるトリハロメタンは生成されます。

安定型からの排水の影響なのか、管理型からの排水の影響なのかは現在調査中のようです。安定型処分場では、有機系廃棄物は搬入してはいけないという事になっていますが、姫路市宮ヶ谷処分場などを見ても明らかなように完全な分別は不可能です。管理型処分場では処分場底地に遮水シートを張り、集水し、排水処理をした上で排水する事になっていますが、それでもトリハロメタン生成能を押し上げるような排水をしているのでしょうか・・・。明石市と神戸市の調査を注意深く観察したいと思います。

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