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行政視察

13、14、15日と長野県へ行政視察へ行ってきました。木曽福島町の森林施策、須坂市の街並み保存事業、松本市の文化ホールを主に視察、勉強してきました。

姫路市手柄にある姫路市文化センターは、昭和40年代に建設され老朽化、施設機能が時代に合わなくなっているなどの声が管理者、利用者などから出されています。全面改修をすれば、後20年は利用できるものの、20年後の再改修は難しいのではと見られています。全面改修した場合には約46億円かかると言われています。一方で、姫路駅東側のキャスティ21跡地のイベントゾーンを姫路市文化センター代替地とし、文化センターを新設で建て替えるべきとの声も出ています。ただし、新設にすれば施設の利用料が値上がりし利用者が利用しにくくなるのではとの声も出されています。

姫路市文化センターについては、「車で文化センターに行って、車でそのまま帰ってしまうので、地域経済への波及効果がない」という声もあり、集客施設としての立地条件に疑問の声も出ています。イベントゾーンであれば、姫路駅から徒歩圏内(約700m)という事もあり、施設利用者が駅前に繰り出し駅前活性化にも繋がるのではとの期待も寄せられています。一方で、姫路市はJR手柄新駅構想も打ち出しています。また、姫路市立動物園も平成30年までの移転が決定されていますが、移転先は決まっていません。姫路市文化センターの今後のあり方については、JR手柄新駅構想、動物園移転、イベントゾーンなどの問題が絡みます。もっともっと市民的な議論が必要に思います。

写真は、平成16年に約140億円かけて建設された「まつもと市民・芸術館」。市長選の争点にもなるほど、市民的な喧々諤々の議論の上に建設されたという事です。松本市は施設新設後も、ほとんど利用料の引き上げをしていません。写真にある1800席の大ホールの利用料が休日等全日利用で利用料が14万3千9百円。このレベルの施設としては、かなり低料金だと思います。利用率は約80%で、多くの市民芸術団体にも利用されているという事です。松本市は、市予算の約2%を文化費として計上し、文化の育成を採算面だけで考えるのではなく、市民全体で文化を育てるという気風をもっています。新設された豪華な施設であっても、市民団体が利用できなくなってしまうようでは意味がありません。圧巻の施設でした。

 

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