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高遠菜穂子さん講演会

2日、高遠菜穂子さんの講演が姫路弁護士会館で開催されました。

現在、高遠さんは混乱するイラク情勢の中で医療・難民支援などを行っています。日本ではあまりにもイラク情勢の情報が少ない事などを指摘し、現地での生々しい経験を写真や動画などを使って報告されました。深刻化するシーア派とスンニ派の対立、そこにイスラム国なるものも出現し、現在イラク情勢は泥沼化しています。もともとは、シーア派とスンニ派に対立はなく両派の男女が夫婦である場合も決して珍しい事ではなかったと高遠さんは言います。2003年のアメリカによる軍事介入が現在のイラク情勢の泥沼化を招いた事は誰もが認める所だと思います。しかし、今はイスラム国から大量殺戮などの虐待を受けているイラク国民側から、アメリカの軍事介入による救済を求める声もあると高遠さんは言います。また、高遠さんは、かつては日本は憲法9条があるため武力行使はしないという事がイラク国内でも浸透し医療支援などがスムーズにでき、日本人には一定の信頼があった。しかし、自衛隊のイラク派兵によって、日本もアメリカと同列視されつつある向きがある事も報告されました。各国ではイラク戦争の検証がされていますが、日本では未だされていません。泥沼化するイラク情勢に日本が何をすべきかを考えさせられる講演でした。

講演会場で「イラク戦争を検証するための20の論点」という書籍を買いました。この中で「他国の政治体制を武力で変える事を見直したい」という印象に残った寄稿があったのでご紹介します。

 

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