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姫路駅北にぎわい交流広場の使用取消について

 7月24日に姫路駅北にぎわい交流広場で労組らが主宰した「姫路駅前文化祭」が、姫路市による「使用取消命令」によって開始2時間後に突如中止させられました。

 主催者側の話によると当日ステージでは三味線を使った「面踊り」で安部政権を風刺したり、一部では「安倍政治を許さない」と書いたポスターを掲示したりビラ配布も行っていたという事です。主催者らはポスターやビラ配布については、当日に市側(管理委託会社)から注意を受け取りやめたとの事です。それにも関わらず市側は、安倍首相の面を被った面踊りに対して「公序良俗に反する」、安倍首相批判を「個人批判」として、残り1時間の使用許可を取り消しました。

 市側は後に「公序良俗に反する」のではなく、にぎわい広場の設置目的である「くつろぎとにぎわいの空間を提供・・に反する」と、取消処分の理由を変えているようです。それもそのはずです、政権・首相批判を市側が言う「公序良俗に反する」「個人批判」では、明らかに表現の自由の侵害だからです。主催者らの政権・首相批判の仕方についても、三味線と面踊りで「安倍政権はNOだ!」と、日本伝統文化を用いた表現であって、その表現の仕方も「公序良俗に反する」ものではありませんでした。

 当日市側の使用取り消し命令によって、主催者側の催しは途中使用制限されたわけですが、後のNHK番組で市側は「注意をした」と、ここでも言い回しが随分と変わっています。姫路駅北広場の使用規約にある「使用の制限」「使用の取り消し」のどこをどう読んでも催しを取り消し処分できる文言はありません。当日の使用取り消し命令が、使用規約のどこに該当するのか、また当日の使用取消しが「処分」だったのか「注意」だったのかも、今日の市への聞き取りでは定かな返事はありませんでした。現在処分理由を求めている所です。

 文化は歴史的にも権力を風刺する手段として用いられてきました。ベートーベン、チャップリン、歌舞伎などもそうです。表現の自由が保障されていない時代には、文化を用いた権力風刺は権力側からの弾圧の対象になっていました。憲法で表現の自由が保障されている現代において駅前広場での権力風刺の文化行為が「公序良俗に反する」というのは論外としても、駅前広場の設置目的である「くつろぎとにぎわいの空間の提供・・」に反するという姫路市の文化レベルと憲法観にも驚く。

 今週中にも日本共産党姫路市議団が事実確認後、市へ抗議を行うそうです。

姫路駅北広場使用規約 ←青字クリック

http://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/2023697171.html ← 「注意した」NHK番組動画

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