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地域で暮らせる農業を!

 30、31日西・中播磨を農政環境常任委員会で管内視察。室津漁港、ひょうご環境体育館、県立森林大学、新しく網干漁港にできた「魚吹津」、和牛マスター、夢前夢工房を視察し、現地の声を直接聞かせて頂きました。兵庫の最大の魅力である農林水産漁業を活かした各地の創意工夫を凝らした取組・頑張りに改めて感激!兵庫の農林水産業発展のため議会からも全力で応援したいと思います!!

 2日は、「しんぶん赤旗」早朝配達、姫路駅朝宣伝からスタート。その後、金田峰生党国政事務所長と農業団体幹部と懇談のため神戸へ。

 現在、国・県が進めているのが、農地の集約・集積化。農地所有者が高齢で田畑の耕作ができなくなり、農地所有者が農地を集落営農組織や農業法人など、いわゆる「担い手」に貸し出し、農地を大規模化し生産コストを下げ「強い農業・稼げる農業」を推進するのが目的。

 農地を大規模化すれば、就労農業者が必ず必要になってくる。現在は、農地所有者である高齢の年金受給者が「自分の土地は自分で耕作したい」との思いから、農地を集落営農、農業法人などいわゆる「担い手」に貸し出しても尚「担い手」と一緒になって耕作し、農地を守っている。ただ今後、農地所有者と耕作者が分離されれば、子、孫の代になると、農村人口が激減し、或いは農地への思いも後退し、そうはならない危惧がある。そうなると、大規模化された農地を担う、集落営農、農業法人の下で働く就労農業者が必要になり、就労農業者が結婚し、子育てするための賃金支払いが「担い手」には発生する。農業だけでなく、製造業でも、飲食業でも就労者に対しては、子育てできるだけの賃金を支払はなければ「労働力の再生産」ができなくなり、社会も産業も成り立たなくなってしまう。アメリカは1戸あたりの耕作面積が日本の100倍、オーストラリアは1000倍といわれている。日本で就労農業者に子育てできるだけの賃金を支払い、TPPで自由化された国際競争力に勝ち抜けるのか大いに疑問。今日の懇談でも「それが課題」とのことでした。

 国際的にも農業は、市場任せでなく「家族経営が基本」との指摘がされています。農地は、災害防止など多面的機能を果たす役割も担っています。食料自給率が3割台というのは先進国では日本だけです。地方創生が叫ばれている中、「稼げる農業」だけでなく、地域で「暮らせる農業」へと、日本・兵庫農業を守り、発展させるための国・県の手厚い農業支援施策が必要です。

 

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