9日、兵庫県予算特別委員会健康福祉部審査で地域医療構想の白紙撤回を求めて県当局を質しました。動画も貼り付けました是非ご覧ください。
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兵庫県新年度予算は消費税を増税しながら、増税分を社会保障充実分として、急性期病床を削減し、病院統廃合を進め地域医療構想を推進する予算になっています。
厚労省はこのコロナ禍においても「2022年度中を目途に地域医療構想の実現に向けた地域の議論が進められていることが重要」とし「地域医療構想については、病床の必要量の推計や考え方などを維持しつつ引き続き着実に取り組みを進めて行く必要がある」としています。その裏付けとして、兵庫県新年度予算案にもダウンサイジング、病院統廃合予算が盛り込まれています。
新型コロナウイルス感染症の影響で、県立尼崎医療センターの病床利用率を令和元年度と令和3年1月を比較すると93%から74%まで低下しています。県立加古川医療センターでは81%から46%まで低下しました。パンデミックの影響によって、一般患者が必要な医療を受けられず入院できない状況になりました。
また、Ccc-hyougoは令和3年1月に209件の入院調整を行いましたが、その内の184件、約9割が保健所区域内で入院できず区域外での入院調整となりました。
さらに、第3波のクラスター患者数のうち高齢者福祉施設等の患者数は1233人にもなりました。県の対処方針では「高齢者福祉施設等の入所者が感染した場合入院または宿泊施設での療養を原則とする」としましたが、高齢者施設での感染者の多くが入院することができずに高齢者施設での留め置きとなりました。
一般患者もコロナ陽性者も必要な医療を受けるための入院が圏域内はもちろん圏域外でもできませんでした。コロナパンデミックによって医療機関・医師・看護師・急性期病床の全てが不足したにも関わらず、2013年の医療需要予測によって2025年までに県内で急性期病床を1万床も削減し、コロナ禍の元でその役割と責務を大いに発揮した公立公的病院を統廃合しようとする地域医療構想を推進する予算は認められません。
この様な状況のもとで2022年度から圏域内だけでの議論で急性期病床を10000床削減する議論などてぎるはずがありません。地域医療構想はいったん白紙にし感染症パンデミック対策が盛り込まれる2024年度からの新しい第8次医療計画のもとで地域医療について改めて議論すべきす。
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