平和憲法9条守る力 姫路から強く大きく
兵庫県教育委員会は2022年7月14日、少子化を理由に、県立高校統廃合計画対象校を発表。その後、県教委OB、県教委、市教委らで構成する身内ばかりの検討委員会を立上げ、8月~11月のわずか4カ月の間にたった4回の議論の末、11月17日、第4学区では家島高校、網干高校を廃校にして姫路南高校へ統合、夢前高校を廃校にして福崎高校へ統合する基本計画を発表しました(裏面に県教委発表資料の抜粋を掲載)。これとは別に姫路市教育委員会は市立姫路高校、飾磨高校、琴丘高校を1校へ統廃合する計画を発表しています。
17日の記者発表の場で県教委は「丁寧に基本計画を住民に説明したい」と、述べました。しかし、本来であれば基本計画策定前に住民説明会を開催し、住民の声を十分に聞いた上で、その声を基本計画に反映すべきです。県教委がいう「基本計画を丁寧に説明したい」というのは、要するに県教委が一方通行で基本計画を説明するだけで、住民の声を計画に反映する姿勢はないということです。あまりに拙速で強引な進め方です。
また、県教委は当初、年内に基本計画を発表する予定でしたが、事実上1か月前倒しとなりました。住民らが集めていた「高校統廃合計画見直しと、少人数学級の実現を求める請願署名」が12月県議会へ提出される直前に基本計画発表することに県教委の焦りを感じますし、ここでも住民の声に耳を傾けようとしない県教委の姿勢が表れています。
子どもたち、保護者、地域からは「高校の選択肢が狭まる」「通学時間が長くなってクラブ活動ができなくなる。通学費も大変・・」「少子化の今こそ、少人数学級実現し、教員の過重負担も軽減し、子どもたち一人ひとりに丁寧な教育を」などの声が多数出ています。
高等学校の教員数(常勤)はクラス数で決まることになっており、現在高等学校の教員配置基準は40人学級に一人(常勤)になっています。県教委は、統廃合理由として1学年6~8クラスを望ましい適正規模とし(40人学級×6クラス=1学年240人規模)、第4学区(中・西播磨)では2022年度の1学年平均学級数が4.5学級しかなく、適正規模に満たないとしています。しかし、文科省は「適正規模の教育的効果の検証はされていない」としています。
一方で、文科省は少人数学級の教育的効果を認めています。例えば少人数学級を実現し、教員配置基準を30人学級あたり1人とし、30人学級×6クラス=1学年180人規模にすれば、教員の過重負担も軽減し、子どもたち一人ひとりに丁寧な教育を行うことができます。
世界では30人以下の少人数学級と、小規模学校が主流です。日本の対GDP比教育予算はOECD加盟国39か国中38位と最下位レベルです。教育に予算を充てない国に未来はありません。県教委がいう「少子化だから統廃合」でなく、少子化の今こそ少人数学級の実現が必要です。
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