月別アーカイブ:2017年12月

播磨科学公園都市まちびらき20周年記念シンポジウム

 播磨科学公園都市が街びらきしてから20年が経過し、10日上郡町光都にある県立先端科学技術センターで記念シンポジウムが開催されました。

 播磨科学公園都市計画は、昭和50年代頃からバブル期に掛けてテクノポリス計画と称し、当時の貝原知事が「播磨に副都心を創る」として全面積で2010haもの山林を先行取得しました。当初計画では、居住人口25000人を見込んでいましたが、現在の居住人口は1400人に留まり、取得した用地も半分以上が利活用の見込みのないまま森林として放置されたままとなっています。日本共産党県議団は、バブル期に買収した当時の用地価格と現在の時価評価(これまでの利息・管理費、土地の評価額)を公表し、その差額を明らかにするよう県当局に求めていますが、県は時価評価については「保留する」として時価評価を行っていません。

 今日のシンポジウムでも発表されましたが、住民・事業者・行政が参画と共同のもと新たな街づくりを進めていることは大変評価できるものの、県は進度調整地の時価評価を明らかにするなど、県民への説明責任を果たすべきです。

 播磨科学公園都市に住む子供たちが「播磨科学公園都市のいいところ」をカルタにして発表。大賞は「スプリング8最先端がここにあり!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 全計画3工区の内、現在に至るも1工区のみの事業化に留まっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 居住人口は当初見込みの約20分の1に留まっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 開発面積、居住人口は当初見込みを大幅に下回っているにも関わらず、開発当初から計画にあった中国道宍粟市から播磨科学公園都市を結ぶ高規格道路計画は進められ平成32年度に開通予定となっています。高速道路の開通によって通過交通の街になってしまう事が懸念されています。

 シンポジウムでは「2代、3代が住み続ける街づくり」との発言がありました。住民が住み続けられる魅力ある街づくりのため議会からも応援したいと思います。

 

 

 

 

保育士さん学童指導員の皆さんらと懇談会

 9日、保育士さん学童指導員の皆さんらと車座になって懇談会を行いました。

 兵庫県では3年連続で待機児童が増加し、平成28年度は4807人の定員増を行ったにも関わらず、結果として待機児童が前年度より522人増えて1572人もの待機児童数となりました(政令・中核市除く)。女性の社会進出が増える事は大変喜ばしいことですが、一方では貧困の拡大によってダブルワーク・トリプルワークで過酷な労働の下で働く若いお母さん達も増加しています。

 国は消費税増税分を子育て施策に回すことを決定しましたが、低所得者に負担の重い消費税を子育て施策に回すやり方では本末転倒です。株や投資によってぼろ儲けしている1%の富裕層や、過去最高の400兆円を超える内部留保を抱える大企業にこそ、その力に見合った負担を求めるべきです。

 県内では明石市が所得制限なしで中学3年生までの医療費無料化、第2子以降の保育料無料化、新たに働く保育士に一時金として30万円を支給する施策を始めています。その結果、4年連続で人口が増加し、その間で6千人もの人口が増えています。今年だけでも神戸市は約2千人、加古川市、姫路市では約1千人以上の人口減となっていますが、明石市は2200人以上の人口増となっています。30歳台の子育て夫婦が子連れで転入するのが典型です。しかし、急速な人口流入によって待機児童数は関西でワースト1、全国で6番目に多い待機児童数547人となっています(12月6日朝日新聞より)。

 今日の懇親会では「保育士や子育て世帯が条件の良い地域に流出している」という発言もありました。明石市の施策は大変評価されているところですが、結果として保育士や、子育て世帯を市町間で奪い合うことになっているとすれば市町単位の子育て支援策に限界が見えてきます。市町の施策を下支えする国や県による抜本的な少子化・子育て施策こそ必要です。また、国・県には保育料軽減と併せて、不足している保育所施設の増設、規制緩和によって低下した保育の質の改善、保育士不足の一因ともなっている全産業平均より月額10万円も下回る保育士の処遇改善など、一体的な子育て支援策が求められています。

 谷川市議からはワンズマザー問題について、私からは保育問題も含めて県政全般についてご報告しました。