平和憲法9条守る力 姫路から強く大きく
5月6日、毎年恒例となっている「憲法を守るはりま集会」が姫路市民会館で開催されました。
ご存知の通り、安倍自民党政権と維新の会などは、7月に行われる参院選挙で憲法改正を選挙戦の争点に掲げる見通しです。まずは、憲法96条を改正し改憲の発議要件を緩和し、その後間違いなく憲法9条の改正を狙ってくるでしょう。先日行われた元読売ジャイアンツの長島氏と松井氏への国民栄誉賞授賞式で、安倍総理が着ていたユニフォームの背番号は「96」です。笑えないパフォーマンスですが、彼らなりに憲法改正に対しては執念を持っています。というのも、戦後作られた自民党綱領は、抽象的文言の羅列ですが唯一具体的に書かれているのが「新憲法の制定を目指す」という文言です。戦後国民の力で守り続けてきた平和憲法9条が大きな岐路に立たされています。
世界の歴史を大きな流れで見た時、第一次世界大戦前は、力の強い国がすき放題に領土を侵略し拡張する時代でした。しかし、国連は、第一次世界大戦を経て侵略戦争を禁止するという世界の秩序を打ち出し、その後、第二次大戦を経て戦争一般を禁止するという世界のルールが作られました。私は、この方向こそ人類や社会の発展法則に適っていると思うのです。一見すると、歴史は戦争の繰り返しの様にも見えるし、北朝鮮や中国などの挑発行為を目の当たりにした時に「日本も軍隊を」「核武装を」と威勢のいい声も聞こえてきます。しかし、後者の考え方には人類の発展法則が全くみえません。紛争事は、話し合いと外交で、というのが人類が何百年かけて築き上げてきた世界のルールであり、ここにこそ人類社会の発展法則があるのではないでしょうか。憲法集会を弾みに憲法を守る大同団結で参院選に臨みます。
憲法を歌う市民合唱団
東京大学原子力工学科1期生の安斎育郎氏が「原発問題と憲法」と題して講演
安斎氏は講演の最後に憲法12条(この憲法は国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によってこれを保持しなければならない)を引き合いに、「水戸黄門やドラえもんといった公権力や不思議な力をもったロボットが国民を守ってくれるのではない、国民の主体的な不断の努力によってこそ、国民の自由や権利は守られる」と締めくくりました。
会場ロビーでは、夢前町の方達が産廃建設反対署名を集めました。
1日、全労連系の西播労連などを中心とした西播地域メーデが姫路シロトピア公園で開催されました。
メーデー宣言より一部抜粋
働く仲間の皆さん、市民の皆さん。2000年代を通じ、日本の労働者の賃金は減少し続けてきました。不安定で劣悪な労働条件を強制される非正規労働者も増加し続けました。労働者の状態悪化が国内消費を縮小させ日本は成長しない国になりました。一部の大金持ちと大企業に富が集中し、格差と貧困が拡大し続けています。大企業が元気になっても、労働者の雇用は安定せず、所得も増えず、地域経済も活性化しませんでした。財界やマスコミがこぞって持ち上げる「アベノミクス」はさらなる格差社会を突き進んでいます。私たちはいつでも、どこでも、誰でも時給1000円以上を求めています。均等待遇を求めています。下請け単価の切り下げに反対しています。大企業の莫大な内部留保の社会的還元を求めています。まともに働く事が報われる社会をめざし、日本トムソンと日本化薬の派遣切りの闘いはマツダ派遣切り山口地裁でやっと司法の壁に風穴をあけました。私たちは、まともに働き暮らせる社会の実現を目指します。
集会後は「賃金を上げろ」「憲法改正反対」「原発を止めろ」「TPP反対」など元気よくシュプレヒコールを上げながら姫路駅までデモ行進。
29日(月)
昨年7月に夢前町産廃処分場計画地周辺を現地調査し「浄水場への汚水流入が予想される」「処分場計画地として不適格な場所である事は明確」と調査検討書で指摘した地質、地層、水質などの専門家集団である国土問題研究会が再度夢前町へ現地調査に来られました。昨年の調査以降、地元住民と国土問題研究会の間では数十人が参加するメーリングリストを構築し連日にわたり意見・情報交換を行い、前回の調査検討書では不十分であった課題などを双方で出し合い、課題解決のための今回の調査となりました。今後、長期間にわたる広範囲で詳細な地元住民挙げての調査が始まります。
30日(火)
今日は、千葉工業大学助教の八尋信英先生が2回目となる宮ヶ谷最終処分場周辺調査に来られました。八尋先生は全国各地で起こっている産廃処分場計画に対する住民訴訟に関わってこられ化学的見地からの意見書などを多数執筆されている産廃問題のスペシャリストです。宮ヶ谷周辺調査でも、詰め将棋を一手一手打ち込んでいくような理詰めの調査をされます。現在、日本共産党姫路市議団は成臨興業㈱と前代表である岩田慎也氏から名誉毀損で提訴され、裁判が進んでいます。これまで、原告側は我々が公開した不法投棄動画映像の白煙状の気体について「土埃である」と断定して提訴をしていましたが、前回の準備書面では、さすがにあの動画映像を見せつけられて「土埃である」とは言えなくなり、現在では「土埃と水蒸気である」と言っています。これであの動画映像を見て「土埃のように見える」と言って何ら調査をしないのは姫路市のみという事になりました。八尋先生はこの論争にも大いに物申す化学的知見を持っておられます。宮ヶ谷周辺調査の結果報告が待たれます。
共産党姫路市議団の担当弁護士の一人である竹嶋弁護士も宮ヶ谷周辺調査に同行して下さいました。
夢前産廃問題で、専門家の支援者は北は北海道から南は九州にまで広がっています。最終処分場としては不適格な場所に、処分場を運営するにはあまりにも不適格な人物に処分場計画を認めるわけにはいきません。運動の輪をさらに一回り二回り広げ、夢前町での処分場建設計画を撤回させるまで私たち日本共産党も全力で頑張ります。
派遣村村長で、元内閣参与、湯浅誠氏のFB投稿をそのままアップします。湯浅氏の講演はこれまでも何回か聞きに行った事がありますが、力まず自然体で、尚且つ論理的で説得力のある聞き手にとって大変心地よい講演をされます。
湯浅誠
生まれてこの方、どうしようもない怠け者で、人を平気で裏切り、子どものときは他の子をいじめ、大人になってはギャンブルに興じ、周囲に被害を及ぼし続ける。そんな人間でももっているのが「人権」。ちゃんとしてる人がちゃんとしてることの報いとして提供してもらえるものは、「報酬」「対価」であって「人権」ではない。
「義務を果たさずに権利を主張するな」「権利の上にあぐらをかくな」の「権利」は民法上の請求権などで「人権」ではない。人権は、すべての人間があぐらをかくもの。義務を果たす対価としてではなく持っているもの。だから「天賦」と言った。
これは感覚的にはわかりにくい。「西洋かぶれ」と言われるが、西洋人だって感覚的にはわからないんじゃないかと思う。だから「普遍的理念」といったりするんだろう。わざわざ「神聖不可侵」と強調するんだろう。
何を「人権」に含めるかは議論があっていい。でも人権を丸ごと一般的権利みたいに貶めるのはやめたいし、やめてもらいたい。
現政権は「民主主義や人権などの価値観を共有する国との連携を深める価値観外交」を展開している最中だから、きっと前総裁時代につくられた自民党憲法改正草案を見直すんだろう。価値観外交を展開している本人が、瑞穂の国の価値観は西洋とは違う、では話にならない。
先日のシンポで最後に言おうとして、時間がなくて言えなかったこと、でした。
21日、広畑公民館で日本共産党地域後援会主催の春の集いが開催されました。当初、金田みねお党国政事務所長は欠席という事だったのですが、急遽時間がとれ、短い時間でしたが、TPP、アベノミクスなどに対する党の見解・提案を語り、参院選に向けての御挨拶をさせて頂きました。続いて杉本ちさと県議から県会報告、私からは夢前産廃処分場問題について最新のスライドを使ってご報告させて頂きました。また、広畑公民館会場では、夢前町から建設反対署名を集めに地元の方も来てくださり、ごあいさつも頂きました。第2部は、姫路労音から落語、姫路医療生協有志の方のフラダンス、地域文化団体の銭太鼓などの出し物も出されました。ご協力下さった皆さん本当にありがとうございました。
金田みねお党国政事務所長
杉本ちさと県議
スライドを使った夢前産廃問題報告
宮ヶ谷最終処分場で許可されている区域外に廃棄物が投棄されていた件で、兵庫県、姫路市に聞き取りした結果、航空写真にあるピンク色部分周辺に区域外投棄されていた事がわかりました。数年も前から投棄されていたという通報が寄せられており、いったい誰の指示によって、どのような廃棄物が、どれくらいの量、不法に投棄されているのか今後、県、市の徹底調査が求められます。違法行為が明白になった場合には速やかに行政処分を行い、県、市から刑事告発を行うべきです。
2011年に撮影された宮ヶ谷最終処分場の航空写真